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2005年1月13日

さまよう刃(東野圭吾)


大切な娘が、少年たちにもてあそばれ殺された。復讐の鬼となった長峰は犯人の一人を殺害し、さらにもう一人の犯人の少年を殺そうと追い求める。彼の行動は賛否両論の渦を社会に巻き起こすが・・・。

被害者の父親から犯人である少年を守るため、警察は奔走する。しかし警察の人間でさえ、長峰に同情する者がいる。「なぜあんなひどいことをした犯人を守らなければならないのか?」
同じ年頃の子供を持つ親なら、誰しも長峰のような気持ちになるのではないだろうか?少年というだけで、殺人を犯してもほんの数年で社会復帰できる今の法律。それでは、被害者の家族があまりにもかわいそうだ。人の命をなんとも思わない人間・・・たとえそれが少年でも、厳しく罰するべきではないかと思う。この作品は、現代社会が抱えるゆがみを鋭く描き出している。現在の「少年法」に一石を投じる、読み応えのある作品だった。

ゆこりん : 14:47 | コメント (4) | トラックバック (3) | 作者別・・ひがしのけいご

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トラックバック時刻: 2005年1月25日 22:59


コメント

先日は、ご訪問ありがとうございました。
こちらには、初めてコメントします。よろしくお願いします。

最近の子どもを取り巻く犯罪は、目を覆いたくなる程、残酷なものが多いですね。
自分にも小3の娘がいます。
毎日帰って来るまで心配します。

「少年法」
何を守っているのか。
「刑」というものにも疑問を持っています。
アメリカのように、徹底した再教育プログラムが必要だと思うのです。

私の住んでる近くで、以前痛ましい事件がありました。
母子殺人事件です。
色んな話を聞きました。
ここには支障があるかもしれないので書けませんけど、腹立たしいばかりです。
残されたご家族は、一生背負って生きていかなければなりません。出口などないんだから。

今度、ぜひ読んでみようと思います。

投稿者 しおん : 2005年1月13日 16:38

しおんさん、( ゜▽゜)/こんばんは~♪
この作品を読んで犯人にとても腹が立ちました。人の命や尊厳などを
考えず、ただ自分たちの快楽のために少女を襲っていく・・・。
そういう犯人たちが、少年というだけで罪を軽くされるのは、許せない
気持です。ぜひ読んでみてください。

投稿者 ゆこりん : 2005年1月13日 18:29

こんばんは、おじゃまします。とむです♪
東野圭吾さんの作品、大好きなのですが、これはノーマークでした。
おもしろそうですね~。
また、とりあげてるテーマが東野さんらしいというか。

投稿者 とむ : 2005年1月19日 21:52

とむさん、初めまして♪
「さまよう刃」はいろいろなことについて考えさせられた
作品でした。
「少年法」についてはさまざまな意見があると思いますが、私は
もう少し厳しくすればいいのではないかという意見なのです。
厳しくすればいいというものでもないけれど・・・。
よく「更正させる」ということが言われますが、それもかなり
難しいですよね。

投稿者 ゆこりん : 2005年1月20日 09:25