« 永遠。(村山由佳) | メイン | 雨はコーラがのめない(江國香織) »

2004年11月19日

十八の夏(光原百合)


その人は、土手に腰を下ろし絵を描いていた。十八歳の信也が出会った美しい女性。しかし、その出会いは偶然ではなかった・・・。表題作を含む4編を収録。

作者は感性の豊かな人だと思う。やわらかな印象の文章、リアルに描く人の心情、そして情景。ミステリーだけれど、それだけでは終わらない。4つの作品はどれも心に響いてくる。特に最後に収められた「イノセント・デイズ」は胸を打つ。罪を犯してはならないことは、誰でも知っている。しかしそれでも、相手に殺意を抱き、それを実行しようとする。そこにいたるまでの過程が、切ない。どの作品もラストにほっとできる部分がある。それは、作者のやさしさなのだと思う。

ゆこりん : 14:30 | コメント (2) | トラックバック (5) | 作者別・・みつはらゆり

このリストは、次のエントリーを参照しています: 十八の夏(光原百合):

トラックバック

» 「十八の夏」光原百合著 読了 from 読書日和 
「2003年版このミステリーがすごい!第6位」に選ばれた本ということで 読む機会 [続きを読む]

トラックバック時刻: 2004年11月19日 15:54

» 『十八の夏』 光原百合 双葉文庫 from みかんのReading Diary
十八の夏 表題(日本推理作家協会賞短編部門受賞)含む、花をモチーフにした4編の短編集。 何気ない日常の風景の中から始まる話はどれもゆったりしている... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2004年11月30日 21:09

» 「十八の夏」光原百合 from りゅうちゃんミストラル
「十八の夏」を知ったのは、「このミステリーがすごい!」のランキングだった。私が実際読んだのも去年(一昨年?)あたりではなかったかと思う。この作品は2003年(作... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2005年6月 2日 13:28

» 十八の夏 from 雑食レビュー
十八の夏光原 百合 / 双葉社(2004/06)Amazonランキング:83,957位Amazonおすすめ度:Amazonで詳細を見る 川べりで出会った信... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2005年7月 5日 22:17

» 十八の夏 from 入ル人ラ
===== 光原百合 ===== [[attached(1,left)]]  @双葉社  2002年8月30日  第1刷発行 ==== 十八の夏 ==... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2006年8月16日 17:41


コメント

こんにちは♪
光原さんの本、全て読んだわけではないですけど、
雰囲気がとても優しい、そんなところが好きです♪

投稿者 : 2004年11月19日 15:53

( ^-^)ノ(* ^-^)ノこんばんわぁ♪
私も優しい雰囲気のするところが好きです♪
読んでいて好感が持てますよね♪
私もTBさせてもらいました(*^▽^*)

投稿者 ゆこりん : 2004年11月19日 20:38