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2004年8月26日

雷桜(宇江佐真理)

雷桜
瀬田村の庄屋の一人娘遊が、雷雨の晩に何者かにさらわれた。必死の捜索もむなしく、遊はついに見つからなかった。やがて年月が過ぎ、遊の兄たちのうち、一人は家を継ぎ、一人は清水家の当主に仕えることになった。ある時、遊は「狼少女」として、15年ぶりに帰還する・・・。

遊がさらわれた背景にある藩どうしの確執。瀬田山に隠された秘密。そして・・・。遊と、兄が仕える清水家の当主斉道・・・。久々に時代物を堪能した。人と人とが利害や立場や身分に関係なく接することができたなら、どれほどよかったことか。そういうものは決して人を幸せにはしない。おのれの信念を貫いて生きる遊の姿は凛としているが、どこか切なくはかなげで、哀れさを覚えた。

ゆこりん : 16:56 | コメント (2) | トラックバック (2) | 作者別・・うえざまり

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トラックバック時刻: 2005年12月17日 15:15


コメント

ゆこりんさん、こんにちは♪

すっごく良かったですよねーこの作品。
夢中になって読みました。
波瀾万丈な遊の人生だったけど
遊は強い女性ですね。憧れます^^

投稿者 かなめ : 2005年12月17日 15:22

かなめさん、こんにちは♪
私もこの作品の中にのめりこみました。
遊は強い女性だけれど、それでも哀れさや
切なさを感じます。よかったです~♪

投稿者 ゆこりん Author Profile Page : 2005年12月18日 14:12