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2004年7月 4日

新選組始末記(子母澤寛)


幕末から明治を、疾風のように駆け抜けた新選組。彼らのさまざまな運命を、文書や証言によって鮮やかに描き出した傑作。

昭和の初め、新選組関係者、事件の目撃者の証言、数々の文書を集め編集して、この本が出版された。作者の丹念な調査で、新選組の生々しい姿が浮かび上がる。ドラマなどからは知ることのできないたくさんの事実。この本が新選組研究の古典として定評があるということもうなずける。日本の国のため、徳川幕府のために、命を懸けた新選組。その結末は、一時期の華やかな活躍に比べると、あまりにも悲劇的だ。だからこそ、人の心にいつまでも残るのかもしれない。

ゆこりん : 15:09 | 作者別・・し他