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2004年6月13日

ふたたびの虹(柴田よしき)


ちょっと分かりづらい場所にその店はあった。「ばんざい屋」という名の小料理屋。そこを訪れる人たちには、それぞれ悩みや苦しみがあった。そして、「ばんざい屋」の女将にも、知られたくない過去があった。

くたびれた心を抱えていても、その店に来るとほっとする。そんな雰囲気の「ばんざい屋」。心ゆくまで料理を楽しみ、心ゆくまで飲むことが出来る。それは女将の人柄が店にも現れているからなのだろう。自分が傷ついたことがあるから、他人の心の痛みが分かる。
人々の心のふれあいを描いたこの本は、読んでいて心にしみる。こんなお店が本当にあったらいいのに、と思った。

ゆこりん : 15:01 | 作者別・・しばたよしき