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2004年3月24日
図書館の神様(瀬尾まいこ)
同じバレー部だった山本さんが自殺したのは、私のせい?なりたくてなったわけじゃない国語の講師、そして文芸部の顧問だったが、傷ついた清の心は少しずつ癒やされていった・・。心が温まる作品。
どんな人にも、心の中には悩みがあるし、傷もある。それを癒やしてくれるのは、時の流れと、人の思いやり。清の心を癒やしてくれたのは、図書室でいつも一緒だった垣内君。それに弟の拓実と不倫相手の浅見さん。特別なことをしたわけではない。何気ない日常の思いやりが、心を癒やしていくのだ。その過程がとてもよく描かれていた。本の整理を終えた後の清と垣内君のハイタッチ、そして山本さんのお母さんからの手紙のところではじんときた。清はきっと、人の心の痛みが分かる、思いやりのある先生になるだろう。
ゆこりん : 08:11 | 作者別・・せおまいこ