« 鎖(乃南アサ) | メイン | 晩鐘(乃南アサ) »

2004年2月14日

殺人の門(東野圭吾)


人はどういう時に、人に対して殺意を抱くのか?また、殺人を実行にうつそうとするのは、いったいどういう時なのか?人間の心理を描いた作品。

田島和幸と倉持修の小学校のときからの因縁。田島は倉持に、いいように利用され続けてきた。殺意を抱いても不思議ではないほどに。しかし、そこから一歩踏み出すのには、かなりの覚悟がいる。動機があるだけでは、殺人は出来ないのだ。
「動機も必要だが、環境、タイミング、そのときの気分、それらが複雑にからみ合い、人を殺す。」
そう言った刑事の言葉が印象的だった。不満といえば、倉持の本音の部分が描かれていないことだ。彼の心の奥底にあるものが知りたかった。

ゆこりん : 15:11 | 作者別・・ひがしのけいご