« 蹴りたい背中(綿矢りさ) | メイン | モリー先生との火曜日(ミッチ・アルボム) »

2004年1月27日

インストール(綿矢りさ)


パソコンを捨てた、登校拒否の女子高生。それを拾って直した、小学生の男の子。二人が始めたアルバイトは、チャットでHな会話をすることだった。

「人と会いたくない。一人きりでいたい。」と思ったことが誰にでもあるのではないだろうか?朝子も、そう思った一人なのだ。「チャット」は確かに楽しい。見えない相手と気楽なおしゃべりが出来る。しかしその反面、むなしさも感じてしまう。朝子は生身の人間との出会い、会話の大切さを改めて知る。そしてかずよしも、義理の母との関係をいいものにするために努力していくのだろう。人の心はインストールし直す事が出来ない。だからこそ、大切にしなくてはならないのだ。

ゆこりん : 15:51 | 作者別・・わ