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2003年12月20日

神の火(高村薫)


日本海の海に面した断崖に、原子力発電所はあった。「完璧とも思える防護システムを誇るこの発電所の原子力の火を消し去ること。」目的は果たして達成されるのか?不可能と思われる出来事に立ち向かう二人の男がいた・・。

それぞれの国の思惑、個人の利害関係が複雑に絡み合う。緻密な文章は高村さんの特徴だが、緻密すぎてちょっとついていけなかった。原子力発電所の構造、機密文書を収めたデーターの解析など、何度も読み直した。とにかく難解な作品だった。日野と島田、この二人がなぜ原子力発電所の火を消そうとするのか、その理由もピンとこなかった。「男のロマン」で片付けるのは、あまりにも安易過ぎるだろうか?

ゆこりん : 07:57 | 作者別・・たかむらかおる