« 超・殺人事件(東野圭吾) | メイン | 神の火(高村薫) »

2003年12月14日

片想い(東野圭吾)


西脇哲朗は帝都大アメフト部の同窓会の帰りに、かつてのマネージャーだった日浦美月に再会する。哲朗は彼女からある秘密を打ち明けられる。それは驚愕する内容だった。人はどう生きるべきか・・・。重い問題を投げかける作品。

「男らしく」「女らしく」そういう言葉が今では死語になりつつある。しかし、子供が生まれたときに親は、その性別に合わせた、そうであるべき姿に育てようとする。親としては当然のことなのかもしれない。だが、見た目と心が食い違うとき、人はどうすべきなのか?大事なのは男として、女としてどう生きるのかということではなく、人としてどう生きるのかということではないだろうか。この作品が抱えるテーマの重さが心にのしかかってくるようだった。

ゆこりん : 07:55 | 作者別・・ひがしのけいご