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2003年11月29日

亡国のイージス(福井晴敏)

危険分子とみなされ闇から闇へと葬り去られたひとつの命。かけがえのない一人息子を失った宮津が艦長を務める、最新のシステムを誇る護衛艦「いそかぜ」は、しだいに国家の謀略の中に巻き込まれていく。日本最高権力者さえも恐怖に陥れた事件の結末は?

「いそかぜ」で繰り広げられる壮絶な戦い。それはいったい何のためのものなのか?憎悪による傷つけあいは憎悪しか生み出しはしない。その中での仙石恒史と如月行の結びつきは読む人の心を熱くする。かたくなな行の心を、仙石は体当たりで開いてゆく。人が人を思うとき、どんな困難をも乗り越えていける強さが生まれる。ラスト・・・。子を失った宮津と、親を失った行の心が触れ合う場面では、涙がこぼれた。「国家」、それは人の命の集合体なのだ。そのことを私たちは決して忘れてはならない。

ゆこりん : 13:04 | コメント (2) | トラックバック (3) | 作者別・・ふくいはるとし

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トラックバック時刻: 2004年11月16日 16:14


コメント

ゆこりんさん、こんにちは♪
TBさせて頂きましたm(_ _)m

私は9月頃に「亡国のイージス」を読んだのですが、ここ最近に読んだ長篇小説の中では一番面白かったと思います(*^▽^*)
ただハラハラするだけでなく、すごく感動してうるうるしちゃいました(/_;)

映画も面白いものに仕上がるといいですね!
ただ、私の中で先任伍長のイメージはもっとむさくるしいイメージだったので、真田広之さんだとかっこよすぎる気もしますが(o・ω・o)?あんなにかっこいいなら奥さんも愛想を尽かさないかも(笑)。

投稿者 みらくる : 2004年11月16日 16:37

みらくるさん、( ^-^)ノ(* ^-^)ノこんばんわぁ♪
私もTBさせていただきました
この本は一気読みでした(*^▽^*)
真田さんのイメージはちょっと違うかな~。私は小林稔侍さんが
もう少し若かったらぴったりじゃないかなと思ったのですが(^^;
行の役はぴったり!という感じがしませんか?(o^-^o)

投稿者 ゆこりん : 2004年11月16日 18:51