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2003年7月 1日

プラネタリウムのふたご(いしいしんじ)


ある秋の日、プラネタリウムに捨てられたふたごの赤ん坊。彼らは「テンペル」、「タットル」と名づけられ、プラネタリウムの解説員泣き男の愛情に包まれて成長する。やがて一人は手品師に、もう一人は星の語り部となった・・。

長編小説なのだが、まるで童話を読んでいるような感じがした。テンペル、タットル、それぞれを取り巻く人たちは、どの人もみなやさしい。心がほのぼのとしてくる。離れ離れになったテンペルとタットルの再会が楽しみだった。それぞれの道を歩み始めた二人がどんな話をするのか、楽しみだった。それだけに、ラストの切なさが心にしみる。「大切なのは、誰かが自分と同じものを見て喜んでいると、心から信じられること。そんな相手がこの世にいてくれること。」タットルにそう話す泣き男の言葉が深く心に残った。

ゆこりん : 10:51 | コメント (4) | トラックバック (4) | 作者別・・いしいしんじ

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コメント

はじめまして。
3年前の本にコメントしてすみません。

ふと、この本のことを思い出して検索してここにたどりすきました。
「大切なのは、誰かが自分と同じものを見て喜んでいると、心から信じられること。そんな相手がこの世にいてくれること。」
この言葉を自分に当てはめてみて妙に納得した記憶があります。
この言葉でなにげに人生を変わったかも・・・。
それと「より多くだまされるほど、人ってしあわせなんじゃないだろうか」っていうセリフ。
いい本でした。

投稿者 もす Author Profile Page : 2006年3月10日 00:56

>もすさん
初めまして。コメントをありがとうございます。
いしいさんの作品は心にしみます。
「ぶらんこ乗り」、読んだことありますか?
この本もとても素敵です♪
今の殺伐とした世の中・・・。だからこそ
こういう作品に心打たれるのかもしれませんね。

投稿者 ゆこりん Author Profile Page : 2006年3月10日 10:36

どうも。
ぶらんこ乗りはまだ読んでいません。
いしいさん作品はプラネタリウムしか読んだことなくて。
これから読んでみたいと思います。
2005年年間ランキングに入っている
「ぽーの話」って本も気になるのでチェックしまう。
読み終わったらコメントさしてもらいますね。

投稿者 もす Author Profile Page : 2006年3月12日 02:02

>もすさん
こんにちは。
「ぶらんこ乗り」、ぜひ読んでみてくださいね。
「ポーの話」は、好みが分かれるのではないかと
思います(^^;
もすさんの感想はいかに・・・o(*^▽^*)o
感想を楽しみにしています♪

投稿者 ゆこりん Author Profile Page : 2006年3月12日 15:42