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2003年6月13日

アジアンタムブルー(大崎善生)


葉子を失った山崎。彼は3ヶ月間ほとんど毎日、デパートの屋上に座り続けていた。人は愛する人が死に臨んだ時、いったい何をしてやれるのだろうか?愛する人が死んでしまったら、どう生きていけばいいのだろうか?透明感のある文章でつづられた、愛の物語。

愛する人を失った悲しみがひしひしと伝わってくる。いるはずのない人をさがし求める山崎の姿に、彼がどんなに葉子のことを愛していたのか、痛いほど伝わってくる。命を終えようとする葉子と二人で過ごしたフランス、ニースでの日々。読んでいて切ない。残念なのは、同作者の作品「パイロットフィッシュ」を読んだ直後に、この作品を読んだことだ。「アジアンタムブルー」を読んでいると、「パイロットフィッシュ」がちらついて、しかたなかった。できれば、まったく関係のない作品として読みたかった。

ゆこりん : 14:22 | コメント (6) | トラックバック (6) | 作者別・・おおさきよしお

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トラックバック時刻: 2006年4月10日 19:09


コメント

ゆこりんさん、こんにちは。
ゆこりんさんが書かれてたので、パイロットフィッシュよりこちらの方を先に読みました。
なかなかよかったですよね!

投稿者 ゆう : 2005年2月 3日 17:12

ゆうさん、( ^-^)ノ(* ^-^)ノこんばんわぁ♪
大崎さんの作品は言葉遣いがきれいですよね。
でも私は、大崎さんの書くノンフィクションの方が好きです。
「聖の青春」がなんと言っても強烈な印象でした(*^▽^*)

投稿者 ゆこりん : 2005年2月 3日 22:44

すっかり大崎さんの作品の虜になってしまいました。
「アジアンタムブルー」、「パイロットフィッシュ」を読みましたが、うまいなぁと思ってしまいました。
次は「ドナウよ、静かに流れよ」を読みたいです。

投稿者 早乙女 : 2005年7月25日 05:51

早乙女さん、こんにちは。TBありがとうございます。
大崎さんは「聖の青春」(ノンフィクション)を読んで
すごいと思った人です。その後小説も書くように
なりましたが。きれいな文章を書く人ですね。
でも、ちょっときれい過ぎるかな~とも思いますが(^^;

投稿者 ゆこリん : 2005年7月25日 14:34

ゆこりんさん、こんにちは ^^
わたしも「パイロットフィッシュ」の後にこの本を読みましたが、
間に何冊か他の本を読んでからこの作品を読んだせいか、
それほど「パイロットフィッシュ」を意識せず読むことが出来ました。
2冊でワンセット、という感じは、受けましたが。
どちらも、好きな部類の作品です ^^

投稿者 tamayuraxx : 2006年4月10日 19:19

>tamayuraxxさん
こんにちは~(*^▽^*)
私は大崎さんのフィクションのほうが好きです。
普通の小説は、言葉がキレイなだけの作品という印象
なんです(^^;内容に深みがほしいです。
けなしてすみません(o*。_。)o

投稿者 ゆこりん Author Profile Page : 2006年4月11日 16:44