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2002年12月21日

小さき者へ(重松清)


14歳の息子が読んでくれることを期待しているわけではないが・・・。パソコンに向かって渡す当てのない手紙を書き続ける父の姿を描いた表題作「小さき者へ」を含め、6編の短編を収録。

どの話も読んでいて心がずしっと重くなる。とても苦い粉薬をオブラート無しで飲んだように、口の中に何とも言えない苦さが残る。そこに描かれている出来事があまりに身近すぎるためか、拒否反応が起こってしまうのだ。いじめ、離婚、年老いた親の問題など、さまざまな問題を読むのは、つら過ぎた。こういうテーマを扱う小説は、正直言って苦手だ。

ゆこりん : 11:55 | 作者別・・しげまつきよし