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2002年12月 3日

半パン・デイズ(重松清)


1970年代を舞台にし、少年たちを瑞々しい感性で描いた作品。

どんな人にも、心の中に少年時代や少女時代のきらめくような思い出が残っているのではないだろうか?同じ時代を生きてきた私は、読んでいてふとなつかしさをおぼえた。「古きよき時代」まさにその言葉がぴったりの時代だった。少年という言葉にはまだ純粋さが残っていた。うれしいこと、悲しいこと、つらいこと、くやしいこと、いろいろ経験して少年たちは一つずつ階段を上っていく。著者が言うようにこの作品は、まさに「ぼくたちみんなの自伝」と呼ぶにふさわしい。

ゆこりん : 11:38 | 作者別・・しげまつきよし