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2002年9月29日

わだつみの森(濱岡稔)


嵐の夜一緒になった男女5人は、道を探し歩く途中、古びた洋館を発見する。そこには世俗を離れひっそりと暮らす3人の女性がいた。嵐がおさまるまで5人はその洋館にとどまることになるが、それは恐ろしい惨劇の幕開けだった。次から次へと起こる殺人。現場に残された数字の意味は?洋館に隠された秘密とは?謎が明らかになった時、新たな悲劇が待っていた・・・。

しっかりと構成され、内容の濃い作品になっている。登場人物も個性的で、ラストまでの話の進め方も見事!「作者の書きたかったこと、言いたかったことがしっかり詰め込まれている。」読み終わった時、そう感じた。ただ、ある程度文学的な知識がなければ、この作品を本当に楽しむことができないのではないだろうか。一般の人にはちょっと難解な仕上がりになっている。

ゆこりん : 14:18 | 作者別・・は他