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2002年9月24日

天の夜曲(宮本輝)


大阪で築いたものを全て失った松坂熊吾は、妻房江と息子伸仁を連れ富山へ向かう。しかし、新事業のため熊吾は一人大阪へと戻る。富山での母と子の生活、大阪で一人奔走する熊吾。それぞれの試練の日は続く。

何年もの間待っていた、待望の「流転の海 第4部」は期待を裏切らないものだった。人の心の強さ、弱さ、そして本質。様々な人間の織りなすドラマが、読む者の心をひきつける。この作品の完結までには、さらに長い年月が必要だというが、気長に松坂一家の行く末を見守っていきたいと思う。

ゆこりん : 14:14 | 作者別・・みやもとてる