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2012年1月25日

ビブリア古書堂の事件手帖(三上延)


北鎌倉駅の近くにひっそりとそのお店はあった。「ビブリア古書堂」という名前のその店から出てきた女性に、五浦大輔は興味を抱く。やがて大輔はその女性、篠川栞子と、祖母が所有していた本がきっかけで知り合うことになるのだが・・・。

幼い頃の体験がきっかけで、それまで大好きだった本が読めなくなってしまった大輔。かなりの読書家で、膨大な本の知識を持つ栞子。ふたりは大輔の祖母が所有していた本がきっかけで知り合うことになる。祖母が持っていた「夏目漱石全集」に隠された謎を、栞子はものの見事に解き明かしてみせる。そこには、大輔にかかわる重大事も・・・。
ほんのわずかな手がかりから、実際に見たわけでもないのに鋭い洞察力や推理力で真実を探り当てる栞子。その過程は読んでいてワクワクするほど面白い。物事を、一方的な見方をせず多角的に捉えることがいかに大事か、そんなこともあらためて考えさせてくれる。プロローグ、エピローグのほかに4編の話が収録されているが、夏目漱石全集にかかわる話と、太宰治の「晩年」にかかわる話が特に印象に残った。本好きにはたまらない作品だ思う。

ゆこりん : 15:30 | 作者別・・みかみえん