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2009年12月27日
フリーター、家を買う。(有川浩)
大学卒業後、初めて就職した会社をたった3ヶ月で辞めた・・・。そのあとは気楽なフリーター生活。いやになったらいつでも気軽に仕事を変える。母寿美子の異変にもまったく気づかない。そんな誠治に、姉亜矢子の怒りが爆発!誠治は、母のため自分のために人生を本気で考え始めるのだが・・・。
無責任な夫誠一。フリーターで気ままな生活を送る息子誠治。嫁いでしまった、頼りになるはずの娘亜矢子・・・。そしてさらに、20年来の近所つき合いの悩みが寿美子を追いつめ、彼女の心は限界に達した。崩壊しかかっていた家族だったが、これを機会に少しずつ少しずつ家族関係が修復されていく。別の角度から見ることで分かってきた誠一の気持ち。誠一に対し頑な態度をとり続けていた誠治の心も、変化していく。それと同時に、自分の人生を本気で考え始めていく。そして、彼はある決心をする・・・。そこからの誠治のふんばりがすごかった!
心を病んでしまった人を抱えての生活は大変だと思う。だが、家族は心をひとつにし、必死に乗り越えようとする。寿美子に笑顔が戻る日も、そんなに遠いことではないのかもしれない。扱っている内容は暗く重いが、読んでいると前向きな気持ちになっていく。そんな感じのする作品だった。
ゆこりん : 15:59 | コメント (2) | 作者別・・ありかわひろ
コメント
ゆこりんさん☆あけましておめでとうございます。
家族がいるからこそ自分がこうしていられるということを、ついつい忘れがちですよね。(^_^;)
無責任に見えたお父さんだって、自分の使命を感じたらちゃんと変われたんですものね。
ただ闇雲に頑張るんじゃなくて、頭と心を使って頑張ることの大事さを感じました。
今年がゆこりんさんにとって良い年になりますように!(*^^)v
投稿者 Roko : 2010年1月 1日 13:18
>Rokoさん
今年もよろしくお願いします(o^∇^o)ノ
家族のあり方、どんなふうにがんばればいいのか、
そういうことを考えさせられた本です。
単に面白いだけの本ではないですね(*^o^*)
投稿者 ゆこりん : 2010年1月11日 11:32