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2009年8月 4日

神々の遺品(今野敏)


アレックス・ジョーンズは、シド・オーエンという男から「セクションO」について、ある依頼を受ける。だが、そのセクションの正体は意外なものだった。また、日本ではUFOライターの三島良則が殺された。まったく関係のないように見えるこのふたつのできごとは、驚くべき事実を持ってつながっていく。太古文明・・・。ここに隠された秘密とは?

アメリカでのできごと、日本で起こった殺人事件。このふたつがどういう形で結びついていくのか?スリリングな展開が面白く、一気に読んでしまった。以前、グラハム・ハンコックの「神々の指紋」を読み、ピラミッドの謎についておおいに興味をそそられたが、今回も興味をそそられた。ピラミッドは誰がどんな目的で作ったものなのか?「王の墓」という固定概念は間違いなのか?読めば読むほど、その不思議な魅力に取りつかれていく。ピラミッドに隠されたさまざまな数値にも、驚嘆するばかりだ。はるか昔、地球上では何が起こったのか?古代の人たちは未来に向けて、どういう思いを込めたのか?読んだあとも余韻が残る。ミステリーと古代のロマン、両方を味わえる作品だった。

ゆこりん : 14:22 | 作者別・・こ他