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2008年8月 9日

子どもたちは夜と遊ぶ(辻村深月)


始まりは高校3年生の男の子の行方不明事件だった。その後次々に起こる事件。カギを握る木村浅葱の心に潜むものは?また、ゲーム感覚の殺人事件に隠された驚愕の秘密とは?

「i」という謎の人物。その人物と会うことを切に望む木村浅葱。会うために続けられる残酷なゲームの犠牲になる人たち。その内容はあまりにも衝撃的で、読んでいてつらくなるほどだった。「ここまでしなけらばならないのか・・・。」浅葱が持つ異常さには言葉もない。だが、同情する余地などないはずなのに、彼の心のうちを知れば知るほど切ない気持ちにさせられていく。彼の生い立ちも哀れだ。心を通い合わせていたはずの狐塚孝太や月子と、浅葱との関係も切ない。だが、切ないばかりではない。ラストに待っていた真実には驚かされた。
ストーリーが立体的に組み立てられ、登場人物の描写もていねいで、文庫本上下あわせて1000ページの大作だが長さをまったく感じなかった。幅も深みもある、読み応え充分の作品だった。

ゆこりん : 16:38 | コメント (4) | 作者別・・つじむらみづき


コメント

おはようございます(へへ*

辻村深月さんの作品はいいですよね~。
どの作品もかなり長いんですけど
長さを全然感じさせなくて
夢中になって読んでしまいます。
ラストのどんでん返しも毎作品
お見事!って言いたくなります(へへ

投稿者 かなめ : 2008年8月13日 08:18

>かなめさん
(^コ^)(^ン^)(^ニ^)(^チ^)(^ワ^)
辻村作品は2作目だったけれど、この
作品もよかったです~♪
ラストもちょっとぐっときました。
長さを感じさせない・・・。
本当にその通りです(^○^)
これからもこの作家さんの作品は読んで
いきたいです(*^^)

投稿者 ゆこりん : 2008年8月13日 15:31

こんにちは♪
私もちょうどこの作品を読みました。
すっごく長い作品でしたが、下巻に入ってからは
あっという間に読み終えてしまいました。

しっかり騙されてしまって、
真相が分かった時、かなりの衝撃を受けました。。。
辻村さん、すごい作家さんですね♪

投稿者 月夜 : 2008年8月17日 16:49

>月夜さん
こんにちは。
練りに練った構成は、すごかったです。
長かったけれど、私も一気読みです(^○^)
「スロウハイツの神様」もよかったです~。
読みましたか?

投稿者 ゆこりん : 2008年8月18日 15:17