« 銀の砂(柴田よしき) | メイン | 雨のち晴れ、ところにより虹(吉野万理子) »

2006年11月16日

銀の犬(光原百合)


リネットに忠実だったはずのクーが、リネットののど笛を噛み裂いた!「クー」は「猛犬」を意味するが、その名の通りの犬だったのか?祓いの楽人(バルド)オシアンと連れのブランが知った真実とは?表題作を含む5編を収録。

いにしえの物語?ファンタジー?作者の描く世界は不思議な雰囲気を持っている。5編どの話にも登場する祓いの楽人オシアンと連れのブランは、竪琴を奏で、さまざまな思いを残し地上にさまよう魂を解き放つ。人の心は強くもあり脆くもあり・・・。そして時には、疑い、憎しみ、ねたみでゆがむこともある。どの話も悲しく切なかったが、ラストには救いがあった。オシアンとブランの物語はこれからも続くという。オシアンがなぜ声を失ったのか?その謎も解き明かされるときがきっと来るだろう。その時を楽しみに待っていたい。

ゆこりん : 15:13 | コメント (2) | 作者別・・みつはらゆり


コメント

現実社会の喧噪からしばし遠のいた気分になれたお話でした。
オシアンの竪琴を聞いて、癒されたいです。

投稿者 小葉 : 2007年1月 1日 09:56

>小葉さん
今年もよろしくお願いします。
ファンタジー、よかったですよね♪
この続きが楽しみです(*^▽^*)
竪琴、聴いてみたいです。

投稿者 ゆこりん Author Profile Page : 2007年1月 1日 14:15