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2006年3月26日
失踪症候群(貫井徳郎)
一見何のつながりもない若者たちの失踪。だが、調べていくうちにそれがつながりを見せ始める。警視庁にいる環から依頼を受けた、私立探偵、托鉢僧、肉体労働者と職業も個性もばらばらな3人は、さっそく調査を開始する。
周りからのさまざまな圧力を感じたとき、人はそれまでの人生をリセットしたくなる瞬間があるのかもしれない。生まれ変わってまったく別の人生を歩みたくなるときがあるのかもしれない。だが、今の世の中ではそれは不可能なことだ。この作品の面白さは、その不可能と思われたことを実現するところにある。今までとは違う人生を求めたために起きた悲劇。失踪はやはり「逃げ」にしかならない。決して幸せになる手段ではない。大事なのは、いつどんなときでも自分自身から逃げない強さを持つことではないだろうか。
ゆこりん : 15:16 | コメント (4) | 作者別・・ぬくいとくろう
コメント
失踪症候群、かなり興味深いです!
今度読んでみたいと思います。
投稿者 sawaring : 2006年3月28日 16:12
「失踪症候群」「誘拐症候群」「殺人症候群」と3部作に
なっているようです♪
「殺人症候群」が一番面白いという話なのですが・・・。
全部読んでみるつもりです(*^o^*)
投稿者 ゆこりん : 2006年3月28日 22:44
ゆこりんさん、こんにちは♪
以前3部作を読みましたよ~。かなり前なので記憶はあやふやですが、どれもすごくよくできた話だったと思います。でもやっぱり一番印象に残ったのは「殺人~」でした。
では~。
投稿者 翔ママ : 2006年4月 6日 15:47
>翔ママさん
こんばんわぁo(^-^ o )(ノ ^-^)ノ
聞くところによると「殺人・・」が一番評判が
いいみたいですね。文庫本を買ったので読んでみます。
今は長編ものと格闘中です(^^;
投稿者 ゆこりん : 2006年4月 6日 22:51