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2006年1月23日

リミット(野沢尚)


幼い子供が次々にいなくなる事件が発生した。そして、楢崎あゆみという7歳の女の子が誘拐され、犯人から身代金要求の連絡が!捜査を担当することになった有働公子だが、彼女の息子も誘拐されてしまう。彼女はわが子を救うため、警察官としてではなく母親として行動することを決心をした。

なぜ子供たちが誘拐されるのか?なぜ身代金の要求がないのか?そして、楢崎あゆみはなぜ身代金を要求されたのか?犯人たちの目的が明らかになるに従い、犯人たちへの怒りが大きくなる。お金のためなら手段を選ばない彼らのやり方は、残酷極まりない。そんな彼らに、公子は敢然と立ち向かう。その姿は、警察官というよりひとりの母親だ。文庫本で500ページとかなり長いが、作者は巧みな構成と筆力で、最後まで読者を作品に釘付けにする。サスペンスドラマを見ているような緊迫感があり、とても楽しめる作品だった。ただ、子供たちを連れ去る目的が残酷で、胸が痛くなる思いもした。

ゆこりん : 16:16 | コメント (2) | 作者別・・のざわひさし


コメント

もしかして、これはTVでやった??
なんかすごく印象に残ったドラマだったから。

投稿者 チョコ : 2006年1月23日 21:18

>チョコさん
ドラマになってたんだね~。
でも見るのはつらいと思うわ。内容が内容だけに。
ちょっと見てみたかったという思いもあるけど(^^;
五つ星にするくらい面白かったけれど、内容が
つらいので四つ星にしたの。

投稿者 ゆこりん Author Profile Page : 2006年1月24日 13:13