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2005年11月 2日

きみの友だち(重松清)


みんなと友だちだと思っていた。だが、事故のあとにその関係は微妙に変化する。孤立してしまった恵美は、自分と同じように一人ぼっちの由香と、いつしか言葉を交わすようになっていくが・・・。「あいあい傘」を始めとする10の作品を収録。

いつも身近にいるから、いつも一緒に話しをするから、それだけでは本当の友だちとは言えない。本当の友だちって何だろう?この本を読んでいると、遠い昔に同じようなことで悩んでいた自分の姿を思い出す。作者は、友だち関係に悩むさまざまな登場人物の心の動きを細やかに描いている。傷つけたり傷ついたりしながら人は成長していく。過ぎ去った日々が、いつか大人になったときに、「あの頃のことが懐かしい。」といえる日々であってほしい。恵美と由香の日々もきっとそんなふうであったのだろう。いつまでも「もこもこ雲」が、空に浮かんでいますように。

ゆこりん : 20:00 | コメント (10) | トラックバック (7) | 作者別・・しげまつきよし

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トラックバック時刻: 2005年11月10日 16:24

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トラックバック時刻: 2005年11月20日 14:40

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 初出「小説新潮」。単行本化にあたり一部改題・改稿。小学4年生のときに交通事故に... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2005年12月19日 02:10

» 重松 清 著『きみの友だち』 from cinema days 『映画な日々』
きみの友だちposted with amazlet on 06.01.21重松 清 新潮社 (2005/10/20)Amazon.co.jp で詳細を見る... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2006年1月22日 07:39

» [本]重松清「きみの友だち」 from Four Seasons
きみの友だち 重松 清 / 新潮社交通事故で左足にしょうがいが残り、松葉杖を使った生活を 余儀なくされることになってしまった小学校5年生の恵美。 ... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2006年7月22日 12:44

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きみの友だち オススメ! ―――恵美は、小学生の時に交通事故に遭い、一生松葉杖を使わなければ歩けない身体になってしまった。 それがきっかけとなり、小... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2006年10月 1日 17:48

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重松清お得意の、少年少女群像。 悩み多き少年少女たち。 小中学生の物語なのに、ああ号泣さ。 「きみ」を巡る友達を、ある人が語る形で、 物語... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2006年10月21日 21:55


コメント

初めまして、Hiroと申します。
一つ純粋に質問させてください。

『きみの友だち』のレビューを読みました。
私もこの本が大好きです。
ゆこりん♪さんもとても気に入られたように思えます。
ですが、どうしてAmazonの評価は★3なのですか?

『ノラや』のレビューも読みました。
本当に感動したんだなとわかる、いいレビューでした。
ですが、どうしてAmazonの評価は★3なのですか?

『スパイク』も、レビューを読んで楽しそうな本だなと感じました。
読み手を惹きこむいいレビューだと思います。
だから余計に、レビュー内容と評価のギャップが気になるのです。

批判ではありません。ただ、すごく気になるのです。
他のレビュアーの場合、ほとんどの方が、
「★3」は「どちらでもない」に該当する評価をしています。
「最高!」「良い」「普通」「いまいち」「ダメ」という感じです。

ゆこりん♪さんは、何か感動した本があって、その本に満たないものは
すべて相対的な評価をしているのですか?
もしよかったら教えてください。
レビューサイト(Blog)を作成するくらい本が好きな方の評価基準は、
同じ本好きとしてとても気になるところです(^^)

投稿者 Hiro : 2005年11月 4日 11:10

>Hiroさん
初めまして。評価はきちっとした基準があるわけでは
なのですが、「オススメ!」「面白い」「まあまあ」
「いまいち」「論外」という感じでつけています。
三つ星というのは「まあまあ」なんです。
たとえば「きみの友だち」、確かに面白かったのですが、
ラストがちょっと作りすぎているのではないかと思ったのです。
感想にはそこまで書きませんでしたが(^^;
途中までは四つ星ペースでした。でもラストがうーん・・と
いう感じだったのでひとつ評価を下げました。

「ノラや」も猫好きな方にはいい作品だと思います。
作者の細やかな愛情が感じられて。
ただ、何度も何度も同じことを繰り返し書いている部分もあり、
途中ちょっと飽き気味のところがありました。
これもそこまでは感想に書いていません。

「スパイク」も先の二つのことと同じような理由になります。
ネタバレになりそうなのでこれについては詳しく書きませんが、
単純に面白いということではないのです。

特別基準にしている本はありません。読んだ直後の感じ方で
決めています。あくまでも私の個人的な主観です(^^;

私の拙い文章を読んでくださりありがとうございます。
感謝します。

投稿者 ゆこりん Author Profile Page : 2005年11月 4日 16:58

丁寧なお返事ありがとうございました!
とてもわかりやすかったです。
レビューを見ていたときから感じていましたが、
やはり人に何かを説明するのがお上手ですね♪

逆に、いまいちと感じる部分がありながらも、
基本線で誉めるレビューを書いていらしたというのが、とても好印象です。
私自身も、基本的には誉めるレビューを書きたいと思っているので(^^;

初めましてでヘビーな内容、失礼しました。m(_ _)m

投稿者 Hiro : 2005年11月 4日 18:24

>Hiroさん
ほめるレビューを書こうとは思っていますが、
100%そうではないところが苦しいです(^^;
メインサイトで二つ星にしている作品は、ちょっと
きつい書き方をしているものもあります。
どうしてもホンネが書きたいときは、たま~に
ですけど、「本!ね♪」というページにホンネを
書いています。このブログのTOPページからも
行けます。存在を知っている人はあまりいないですけど。
双葉マークをぽちっと・・・・。

投稿者 ゆこりん Author Profile Page : 2005年11月 4日 19:18

>「本!ね♪」
とても笑えました。ギャップがすごい!
確かにAmazonのレビューでこれではまずいですが、
こういう形での辛口レビューはとても面白いです。

今日、『きみの友だち』を読み終えました。
実感しました。ラスト、蛇足というより、不要。
最後の章がなければ、間違いなく名作だったと思います。
『ふらふら』の章が特に好きです。

後日談は読者の想像に委ねてくれればよかったのに、
筆者の書く「真実の後日談」を欲しがる読者のために、
なんかこう提示してみました、という感じでしたね。

最後まで読んでから書き込めばよかったと思います。
でも、それだと★3で納得していたので、
こうしてお話しすることもなかったでしょう。
やっぱり、あのタイミングで書き込んで良かったです(^^;

投稿者 Hiro : 2005年11月 4日 23:06

>Hiroさん
「後日談」がいらないというのは私と同意見です♪
ナカマ♪((o(*^∇^)X(^∇^*)o)) ナカマ♪
私もそこのところがちょっとひっかかったんです。
あれがなければね・・・。
「本!ね♪」はたまに書いてます(^^;
ちょっと叫びたいときに。このページは検索に引っかからない
ようにしています。秘密のページです。
ここで書いてしまったら秘密にはならないかも・・(*^▽^*)

Hiroさんの一番最初のコメントを見たときに、ちょっと
反省もしました。紛らわしい書き方は、読んでくださる方に
とっては読みづらいのではないかと。
これから感想を書くときにはもっと考えるようにします。
m(_ _"m)

投稿者 ゆこりん Author Profile Page : 2005年11月 5日 15:06

ゆこりんさん、こんにちは。ご無沙汰してます。
確かにあの“後日談”は微妙でした。
そこまでは、★5つかも、と思っていたのですが、最後まで読んだ
感想としては、結局★4つに落ち着いてしまい、何がランクダウンの
原因だったかな?と振り返ってみるとやはりあのラストが
原因かなという気がしてきました。

投稿者 tamayuraxx : 2006年7月22日 12:55

>tamayuraxxさん
お久しぶりです(*^▽^*)
私も同感です~(・_・)/\(・_・)ナカマ!
ラストはよけいだったと思います。
あそこまで書くとちょっと作りすぎ?(^^;
とてもいい内容だっただけに残念です・・・。

投稿者 ゆこりん Author Profile Page : 2006年7月27日 16:22

こんばんわ^^
久々の重松さんでした。やっぱり良いです!さすがです!
重松さんの作品って、リアルすぎて怖くて読めない作品も正直あります。
でも、リアルな分、はまるんですよね。
出てくる人たち皆、いるいる!こういう人。って思いました^^
恵美と由香は、友だちっていうよりは、絆で結ばれていたように思います。
「私達って友達だよね?」なんて言い合う薄っぺらなものよりも、ずっと深いですよね。
友だちについて、考え直しちゃいました^^;

投稿者 苗坊 : 2006年10月 1日 17:48

>苗坊さん
( ^-^)ノ(* ^-^)ノこんばんわぁ♪
とてもよかったですよね。私も友だちについて
考えました。
でも、後日談は必要なかったような気がするの
だけれど、苗坊さんはどう思いましたか?

投稿者 ゆこりん Author Profile Page : 2006年10月 2日 18:48