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2005年10月 7日

かたみ歌(朱川湊人)


東京の下町にあるアカシア商店街。そこに関わる人たちに起こった不思議な出来事を描いた作品。7編を収録した連作短編集。

昭和の古きよき時代。読んでいて胸が痛くなるほど懐かしい。そこに描かれているのはちょっと不思議な話だが、中にはぞっとするような話もある。けれど、怖いだけではない。涙が出るほどの切なさもある。人の思いは、その人の体がなくなってしまっても、時を超えて存在し続けるものなのだろうか。特に「栞の恋」を読んだときにそう感じた。泣きそうになりながら読んだけれど、読後は心に温かいものが残った。作者の優しさがふんわりと伝わってくる作品だった。

ゆこりん : 15:39 | コメント (12) | トラックバック (7) | 作者別・・し他

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コメント

いい作品ですよね~。
私は思わず胸がきゅんとしてしまう「栞の恋」が好きでした。
怖いことや不思議なこともあるけど、
それ以上にノスタルジックな切なさが良かったです(^^)。

投稿者 四季 : 2005年10月 7日 21:52

ゆこりんさん☆こんばんは
どの曲もわたしの子供時代に流行った曲ばかり、その頃の風景を思い出しながら読みました。
「雨がしとしと日曜日・・・」なんて歌ったりして。
懐かしさが心地よい本でした。

投稿者 Roko : 2005年10月 7日 22:41

こんばんは。
わたしも「栞の恋」が好きですねー。
栞の相手は…思った人と違うとわかった時の恐怖。
ぞっとしてしまいました。

怖いと同時に切ない話ばかりでした。
しかし、次はどんな作品でしょうか。
3番目はどうするのでしょうか。興味深々です。

投稿者 よし : 2005年10月 8日 01:27

>四季さん
泣きたくなる作品でした。
私も「栞の恋」が一番いいと思いました。
昭和の時代・・・懐かしいです。

>Rokoさん
ザ・タイガースは大好きでした♪
テレビに出るときは必ず見ていたもの(^^;
「モナリザのほほえみ」も何度も歌いました♪

>よしさん
「栞の恋」、よしさんもお気に入りなんですね~♪
ぞっとしたけど、人の思いの深さに感動もしました。
次の作品、期待しちゃいますね~o(*^▽^*)o

投稿者 ゆこリん : 2005年10月 8日 17:14

はじめまして
他の方のブログでよく、ゆこりんさんのお名前見かけます。
朱川さんって初めて知りました。

今度読んでみようと思います。

投稿者 とも : 2005年10月 9日 22:30

>ともさん
初めまして。コメントありがとうございます。
朱川さんの作品は「花まんま」「かたみ歌」と
二つしか読んでいませんが、とても好きです。
これからも読んでいきたいと思っています(*^▽^*)

投稿者 ゆこリん : 2005年10月10日 08:40

ゆこりんさん。こんばんは♪
TBさせて頂きました。ありがとうございます。

「栞の恋」がせつなかったです~。
「ひかり猫」はもう涙ボロリ(T△T)でした。
猫と一緒に暮らしている為、感情移入をしすぎ
てしまったので。
では。

投稿者 miwa : 2005年10月20日 19:58

>miwaさん
( ^-^)ノ(* ^-^)ノこんばんわぁ♪
「栞の恋」ではラスト泣けました(ノ◇≦。)
「ひかり猫」も何だかかわいそう・・・。
私も猫が大好きなんです(=^・^=)
とてもいい作品でした♪

投稿者 ゆこりん Author Profile Page : 2005年10月20日 20:03

昭和の時代を思い出しました。
なんかなつかしい!
肉体が消えても、魂が残ることって、ほんとにあるような気がします。

投稿者 : 2005年10月25日 22:09

花さん、こんにちは(*^▽^*)
その人自身の思いがいつまでも残っているなんて、
ちょっと怖いような気もしますが・・・・。
でもこの作品に描かれていることはどれも
切ないですね・・・・。
懐かしい香りのする作品でした。

投稿者 ゆこりん Author Profile Page : 2005年10月26日 15:38

ゆこりんさん、お久しぶりです♪
ホラーテイストなのに、切なくて温かくて怖さはあまり感じませんでした。
私も「栞の恋」が一番好きです。

投稿者 june : 2005年11月 2日 12:52

>juneさん
ご無沙汰しています。いつもブログを拝見しているのだ
けれど、ログってばかりで(^^;
よく考えれば話としては怖いですね。でも、怖さよりも
切なさを感じました。
「栞の恋」はよかったです。ほろっときました(TT)

投稿者 ゆこりん Author Profile Page : 2005年11月 2日 14:26