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2005年8月23日

麦ふみクーツェ( いしいしんじ)


とん たたん とん♪
「ねこ」の心の中にはいつもクーツェの麦ふみの音が響いていた。いろいろな人たちとの出会いを通して、「ねこ」は本当の意味での音楽を知る・・・。心の再生の物語。

「ねこ」と彼の祖父と父、用務員さん、局長、盲目の元ボクサー、チェロの先生、みどり色など、いろいろな人のいろいろな人生。それは音楽のさまざまな音色のようだ。悲しい音色、楽しい音色、苦悩の音色。だが、それがひとつになったとき、思わぬ美しい音色が生まれ出ることもある。「とん たたん とん」麦たちはその音を聴きながら踏まれ、そして強くなる。人も、さまざまな人生の音色を聴きながら強くなる。音楽が人を再生していく。まるでこの作品全体がひとつの音楽のようだ。人の心の中にある音楽。私はいったいどんな音色なのだろう。自分の心に耳を傾けてみたくなった。

ゆこりん : 20:43 | コメント (4) | トラックバック (2) | 作者別・・いしいしんじ

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コメント

この本読みたいんですよね~
イメージからすると本格的な童話なのかな。
タイトルの響きからすると宮沢賢治さんの
「セロ弾きのゴーシュ」って感じがするよ。
いしいさんの作品は放っておけないですね。

投稿者 ats : 2005年8月24日 06:33

atsさん、(*゜ー゜)vオハヨ♪
「セロ弾きのゴーシュ」は読んだことがないので比較
できません・・。すみません(^^;
童話とは一口でいえない作品だと思います。
独特の世界は相変わらずだけれど、そのなかに
織り込まれているものはとても深いものがあります。
「ポーの話」もそうでしたが。
いしいさんの世界はゾクゾクするほど好きです。
放ってはおけないですね(*^▽^*)

投稿者 ゆこリん : 2005年8月24日 07:56

いしいさんのほん、だいすきです。

投稿者 Anonymous : 2006年8月16日 13:53

( ^-^)ノ(* ^-^)ノこんばんわぁ♪
お名前が分かりませんが、コメントをありがとう
ございます。引越しで、返事が遅くなり申し訳
ありませんでした。

投稿者 ゆこりん Author Profile Page : 2006年8月28日 18:22