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2004年12月 7日

霧笛荘夜話(浅田次郎)


霧笛荘には6つの空き部屋と、管理人の老婆が住む部屋がある。その6つの部屋には、さまざまな人生を抱えた人たちが住んでいた。老婆は昔を懐かしみながら、その一人一人への思いを語り始める。

それぞれ名前がついた部屋。その名前は、かつてそこに住んでいた人たちの人生そのものだ。彼らは同じ霧笛荘に住んでいて、同じように不幸だった。自分ひとりではどうすることもできない現実。救いを求める相手もいない。霧笛荘のほかに行き場のなかった6人だが、そこはいごごちがよかったに違いない。だからみんなそこに住み続けたのだ。彼らは自分自身の未来を、どんなふうに見つめていたのだろうか?「不幸のかたちは千差万別だが、幸せな暮らしは似たりよったりだもの。」この老婆の言葉が胸にしみた。

ゆこりん : 12:11 | コメント (2) | トラックバック (2) | 作者別・・あさだじろう

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コメント

素敵な話でしたね~浅田さんは期待を裏切りませんね^^
どの人も良かったです。
特に私は四郎君が好きなのですが。
おばあさんが、不幸なやつは独りもいなかったっていった台詞が印象的でした。

投稿者 苗坊 : 2006年12月 4日 22:57

>苗坊さん
こんにちは~♪
浅田さんのせつない話にはとても弱い私です(^^;
ひとそれぞれいろいろな悩みや悲しみを抱えている。
その一つ一つが胸にしみました。

投稿者 ゆこりん Author Profile Page : 2006年12月 5日 14:22