« ぼくのボールが君に届けば(伊集院静) | メイン | 幸福な食卓(瀬尾まいこ) »
2004年12月 7日
霧笛荘夜話(浅田次郎)
霧笛荘には6つの空き部屋と、管理人の老婆が住む部屋がある。その6つの部屋には、さまざまな人生を抱えた人たちが住んでいた。老婆は昔を懐かしみながら、その一人一人への思いを語り始める。
それぞれ名前がついた部屋。その名前は、かつてそこに住んでいた人たちの人生そのものだ。彼らは同じ霧笛荘に住んでいて、同じように不幸だった。自分ひとりではどうすることもできない現実。救いを求める相手もいない。霧笛荘のほかに行き場のなかった6人だが、そこはいごごちがよかったに違いない。だからみんなそこに住み続けたのだ。彼らは自分自身の未来を、どんなふうに見つめていたのだろうか?「不幸のかたちは千差万別だが、幸せな暮らしは似たりよったりだもの。」この老婆の言葉が胸にしみた。
ゆこりん : 12:11 | コメント (2) | トラックバック (2) | 作者別・・あさだじろう
このリストは、次のエントリーを参照しています: 霧笛荘夜話(浅田次郎):
» 霧笛荘夜話 from BARIMERO PianoPure Blog
霧笛荘夜話(初回)高嶋ちさ子コロムビアミュージックエンタテインメント2005-01-19売り上げランキング 60,982Amazonで詳しく見る by G-... [続きを読む]
トラックバック時刻: 2004年12月26日 12:32
» 『霧笛荘夜話』 浅田次郎 (角川書店) from 活字中毒日記!
霧笛荘夜話浅田次郎著出版社 角川書店発売日 2004.11価格 ¥ 1,575(¥ 1,500)ISBN 4048735640運河のほとりの古アパート「... [続きを読む]
トラックバック時刻: 2005年1月 8日 14:10
コメント
素敵な話でしたね~浅田さんは期待を裏切りませんね^^
どの人も良かったです。
特に私は四郎君が好きなのですが。
おばあさんが、不幸なやつは独りもいなかったっていった台詞が印象的でした。
投稿者 苗坊 : 2006年12月 4日 22:57
>苗坊さん
こんにちは~♪
浅田さんのせつない話にはとても弱い私です(^^;
ひとそれぞれいろいろな悩みや悲しみを抱えている。
その一つ一つが胸にしみました。
投稿者 ゆこりん : 2006年12月 5日 14:22