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2004年3月11日

幕末新選組(池波正太郎)


7、8歳の頃からひたすら剣の修行に励むこと10年。その後、松前藩士だった父の跡を継ぐのがいやで家を飛び出し、新選組へ・・・。永倉新八の生涯をさわやかに描いた作品。

揺れ動く日本。おのれの進むべき道を新選組に見い出し、その一員となる永倉新八。抜群の剣の腕前を持ち、時代の中を駆け抜ける。維新後、彼は名前を変え別の人生を歩むが、一方で新選組隊士の墓碑(隊士殉難の碑)をたて、新選組が賊徒でないことを証明した。彼の心の中には常に、「新選組」の三文字がしっかりと刻み込まれていたに違いない。新選組の興亡を目の当たりにした永倉新八。彼の生涯はまさに「悔いなし」と言えるものではないだろうか。

ゆこりん : 14:53 | 作者別・・いけなみしょうたろう