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2003年4月14日
殺人全書(岩川隆)
過去に起こったさまざまな殺人事件。証言、記録から、いかにしてそれらの事件が起こったのかを考察した、読み応えのある1冊。
さまざまな殺人事件。結果から見れば同じようでも、そこにいたるまでの事情は千差万別である。筆者はいろいろな人からの証言や記録を掘り起こすことにより、生々しく事件を再現している。その表現には、思わず本を閉じたくなるようなものがたくさんある。読んでいて気分が悪くなったりもした。「殺人事件」。決して起こってはならない事件だけれども、そういう結果を生んでしまった背景も見逃してはならない。この本をひとつの教訓として、これからの世の中を改めて見つめなおしてみたい。