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2002年11月12日
翼(村山由佳)
「お前は呪われている。」「お前はみんなを不幸にする。」
母からの言葉による虐待は、真冬の心を切り裂いていく。そんな真冬に手をさしのべたラリー。彼女は彼とともに人生を歩もうとするが、思わぬ悲劇が待ち受けていた・・。
人は人を傷つけながら、そして自分自身も傷つきながらではないと、生きていけないのだろうか?信頼が裏切られた時、人の心はこれほどまでに醜くなるものなのか。財産、人種、家族、どれもが人の心を良くも悪くも変えていく。その中での真冬の凛とした姿はむしろ悲しげに見えてくる。これからの真冬の人生、どうか愛にあふれた幸せな人生でありますように。
ゆこりん : 12:09 | 作者別・・むらやまゆか