« 宿命(東野圭吾) | メイン | トム・ゴードンに恋した少女(スティーブン・キング) »

2002年10月13日

海辺のカフカ(村上春樹)


東京中野区に住んでいた僕こと「田村カフカ」は、15歳の誕生日に家を出る。「自分として生きること」を求めるために。一方、同じく中野区に住んでいた猫と会話できる老人「ナカタさん」は「求めるべきもの」を求めて同じ方向に向かう。現実とも夢ともつかぬ中、全てのことを超越した物語が始まる。

現実から足を浮かせ、心をからっぽにして、日常の中にある常識を何も考えずに読むべき本です。人々が日々の暮らしの中でこだわったり、とらわれている観念、そういうものが何の意味も持たないのではないかと、この本は訴えかけてくるようです。人は何のために生きるのでしょうか?今この世にある私たちの体は、魂を入れる単なる「いれもの」に過ぎないのでしょうか?でも、それでも人は生きていかなければならないのです。さまざまな出来事を経験して少年は、新しい世界への一歩を踏み出そうとします。その姿にほっとして、なぜか救われたような気持ちになりました。「おのれを無にして読む」、感動的な作品でした。

ゆこりん : 15:14 | コメント (2) | トラックバック (3) | 作者別・・むらかみはるき

このリストは、次のエントリーを参照しています: 海辺のカフカ(村上春樹):

トラックバック

» 読書感想:海辺のカフカ(上):村上春樹★★★★ from 100歳の知恵蔵(心)
【知恵蔵の図書館】 出版社名 :新潮社 発行年月 :2002年09月 ジャンル:小説 販売価格 :1 [続きを読む]

トラックバック時刻: 2004年9月 9日 18:17

» 「海辺のカフカ」 from moji茶図書館
海辺のカフカ (上)海辺のカフカ (下)村上 春樹新潮社 2005-02-28... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2005年6月 3日 17:54

» 「海辺のカフカ」(上)(下) 村上春樹 from 今日何読んだ?どうだった??
海辺のカフカ(上下巻セット)posted with 簡単リンクくん at 2005.10.19村上 春樹新潮社 (200502下旬)この本は現在お取り扱い... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2005年10月27日 21:05


コメント

こんにちは!
コメント&TBどうもありがとうございます。
初村上春樹に「海辺のカフカ」を選んでみました。そしたら見事大当たり!
いろんな視点から読める本でした。
読まず嫌いの作家さんだったのですが、なんでもっと早くよんでなかったんだろう!と後悔してます。

投稿者 moji茶 : 2005年6月 3日 17:59

おはようございます♪
私もこの本大好きです。いろいろ評価は別れているみたい
ですけど(^^;
村上さんの独特の世界は読んでいて、ぞくぞくっときます。
これからもいろいろな作品を読んでいきたいです(o^-^o)

投稿者 ゆこリん : 2005年6月 4日 08:35