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2000年10月21日
生き上手死に上手(遠藤周作)
人はいかに生きて、いかに死ぬべきか。生と死を見つめた作者の、胸に響く言葉の数々を集めた作品。
この本の中で印象に残ったのは「我々の人生のどんな嫌な出来事や思い出すらもひとつとして無駄ではない。無駄と見えるものに人生の役立つ何かが隠されているのであり、それは無駄どころか貴重なものを秘めている。」という言葉です。そう考えると、無駄に人生を送っている人は1人もいないことになります。死ぬ時に「ああいい人生だった。」と言えるのが上手な生き方をしたということであり、そう思いながら死ぬのが上手に死ぬということではないでしょうか。