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2014年6月27日

豆の上で眠る(湊かなえ)


小学3年生の姉万佑子が帰宅途中行方不明になった!必死の捜索にもかかわらず、万佑子は見つからなかった。だが、2年後に万佑子は突然帰って来た。妹の結衣子は、「本当に姉なのか?」と疑問を抱くのだが・・・。

姉が行方不明になったとき、妹の結衣子は小学1年生だった。そのくらいの年になれば、毎日一緒に遊んでいた姉と2年ぶりに会ってもはっきりと分かるのではないだろうか。祖母にしてもそうだ。いつも遊びに来ていた孫と他人の区別はできるのではないだろうか。父母の態度もおかしすぎる。また、行方不明になっていた2年間の動機もあり得ないような気がする。小学3年生だった万佑子がそこまでとっさに考えたなどとは信じられない。ラストも納得できるものではなかった。無理やりつじつまを合わせた・・・そういう感じだ。「姉は本物か?」「結衣子の違和感はどこから来るのか?」そういうことを考えながら途中までは面白く読めたのだが・・・。「設定に無理がある不自然な話」という印象で終わってしまったのはとても残念だった。

ゆこりん : 19:30 | 作者別・・み他