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2002年2月24日

沈まぬ太陽(山崎豊子)


沈まぬ太陽(一)アフリカ篇・上
恩地元。彼は将来を嘱望されたエリートだった。しかし、組合の委員長を務めたことから、運命は大きく変わる。中近東からアフリカへと、彼は10年にもわたり不当配転される。内規を無視した「流刑」とも思われるこの会社側の仕打ちに、彼はじっと耐えていた。

沈まぬ太陽(二)アフリカ篇・下
パキスタン駐在を終えた恩地はさらにイラン、ケニアへと赴任させられる。ともに闘った同期の友の裏切り、家族との別離。焦燥感と孤独が彼を追いつめていく。

沈まぬ太陽(三)御巣鷹山篇
10年に及んだ海外左遷を終え、本社勤務に復帰した恩地だったが、周囲の彼を見る目は冷たかった。そんなある日、ついにその日は訪れる。航空史上最大のジャンボ機墜落事故。犠牲者は521名に及んだ。遺族係りとして現地に臨んだ恩地は、凄惨な状況を見て愕然とする。

沈まぬ太陽(四)会長室篇・上
「空の安全」を無視し、利潤追求のみを第一とした経営。御巣鷹山の事故は起こるべくして起こった事故だった。政府は組織の建て直しを図るべく、新会長に国見正之の就任を要請する。国見は会長室長として、周囲の反対を押し切り、恩地を任命する。会社の腐敗は果たして正されるのか?

沈まぬ太陽(五)会長室篇・下
会長室の調査により次々と不正が明るみに出る。会長の国見と恩地はひるまず闘いを続けるが、政・官・財はあまりにも癒着しすぎていた。やがて不正疑惑は閣議決定で闇に葬られ、国見は突然更迭される。勇気と良心を持って困難に立ち向かおうとしていた人たちの運命は?感動の最終章。

ゆこりん : 21:43 | 作者別・・や他