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2001年9月 2日

家(島崎藤村)

家(上)
藤村の自伝的作品。主人公小泉三吉が、姉の嫁ぎ先の橋本家を訪れ、そこに2ヶ月ほど滞在するところから物語は始まる。兄弟達との関わり、彼自身の結婚、妻との関係など、彼を取り巻く状況を克明に描いた作品。現代文学ばかり読んでいたので、この作品は逆にとても新鮮な感じがした。

家(下)
藤村の自伝的作品。相次ぐ我が子の死、姉の家の荒廃、甥の失意の中での死など、様々な状況の中で生きて行かねばならない主人公三吉の姿を描く。今の時代では想像もできない「家」というものの重みが、ひしひしと伝わってくる作品。

ゆこりん : 19:28 | 作者別・・し他