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2003年5月 5日

定年ゴジラ(重松清)


ニュータウンにマイホームを持ったのは、働き盛りの時だった。やがて定年を迎え子供も独立した今、はたして何をすべきなのか?自分の居場所、生きがいを求める4人の、面白くも、ちょっぴり悲しい物語。

年齢によって評価が分かれるかもしれない。でも、私は共感した。ある時は父の年代にだぶらせて、ある時はこれから迎えるであろう自分たちの未来の姿を見つめて。家族のため、会社のため、朝から晩までひたすら働いてきた男たちのこれからの人生は?作者は温かい目でそれを見つめる。定年は一つの通過点だ。それで人生が終わったわけじゃない。やるべきことはまだたくさんあるのだ!作者の声援が聞こえてきそうな気がした。

ゆこりん : 14:41 | 作者別・・しげまつきよし