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2002年7月 7日

自決 こころの法廷(澤地久枝)


終戦まもなく、小学校2年生と4年生の子供たちに手をかけ、父親も母親も自ら死んだ家があった。親泊朝省陸軍大佐。彼を軸に、太平洋戦争の悲惨な現実を描き、なぜ一家が自決しなければならなかったのか、その背景を探る渾身の1冊。

読んでいて戦争の悲惨さが身にしみる。狂気の時代、一般庶民もその中にいやおうなしに飲み込まれていくさまが、恐ろしい。2度とこんな悲劇は起こしてはならないと感じさせる本だった。

ゆこりん : 14:50 | 作者別・・さ他