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2002年5月 5日

流星ワゴン(重松清)


家庭の崩壊、失業。打ちひしがれ、死を願うカズオの前に現れたのは、5年前に交通事故でこの世を去った親子だった。彼らの乗るワゴンに同乗したカズオは、自分の人生の転機となる過去へと向かう。そしてそこで会ったのは、カズオと同じ年の父だった!現実からの逃避を願う彼がたどりついた結論とは?

あの時なぜ気がつかなかったのだろう?あの時ああしていれば・・・。人間はいつも後悔しながら生きていくのかもしれません。でも大切なのは、過去を変えることではなく、起こってしまった過去を見据えて、未来をどう生きるのかを考えることです。投げ出したらそこで終わってしまいます。橋本さん親子のワゴンは、死にたいと思っている人をあの世に連れて行くのではなく、乗せた人に生きる希望を与えてくれるワゴンなのです。親子・・・。心が離れているようでも、どこかでしっかりつながっているものなのですね。過去の出来事がよかったのか悪かったのか?それを決めるのは、私達が未来をどう生きていくのかにかかっています。起こってしまった過去はもう変えることが出来ません。でも、そこから出発する未来は数限りなくあります。親子とは?家族とは?そして生きるとは?この作品は様々なテーマを投げかけてきます。感動の1冊です。ぜひ読むことをおすすめします。

ゆこりん : 11:16 | コメント (14) | トラックバック (8) | 作者別・・しげまつきよし

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コメント

トラックバックありがとうございました♪

最近読んだばかりですが、『流星ワゴン』良かったですーヽ(´▽`)ノ
読む前のイメージでは、すごくファンタジーっぽいものを想像していて、もしそうだったら嫌かも・・・と思っていたのですが、全く違ってよかったです。
当たり前のようにそばにいる家族を大切にしないとな~など色々考えさせられるところもありました。

投稿者 みらくる : 2005年4月 7日 11:42

みらくるさん、こんにちは。
この本、泣きました。ティッシュが何枚必要だった
ことか・・・(^^;
私もこの本を読んでいろいろ考えさせられました。
家族は、大切にしたいですね♪

投稿者 ゆこリん : 2005年4月 7日 11:51

こんにちは^^
流星ワゴン読んで感想を書いたのでTBさせていただきました!
前半は結構残酷な展開でしたが、読み終えてみるとなんか心が暖まった気がしました。
とても良い本ですね^^

投稿者 蛇 From 評価チャンネル : 2005年4月21日 16:45

蛇 From 評価チャンネルさん、TBとコメントをありがとう
ございます。
過去を変えることはできなかったけれど、これからの自分の
未来を見つめなおそうとする主人公の姿に心を打たれました。
泣けて泣けて・・・。心に残る作品です。

投稿者 ゆこリん : 2005年4月22日 16:35

私もこの本を読みながら泣きっぱなしでした。
親の愛の大きさを感じました。


私も感想書きましたのでTBさせてください。

投稿者 さとばなな : 2005年6月14日 21:07

URL再投稿させてください。

投稿者 さとばなな : 2005年6月14日 21:11

さとばななさん、コメントをありがとうございます。
私も泣きました。もうボロボロです(TT)
人の人に対する愛は、やはり感動します。
重松さんの作品にはいつも泣かされているんです(^^;

投稿者 ゆこリん : 2005年6月15日 14:45

こんばんは!こちらにもコメントとTBさせてくださいませ。
初重松作品が『流星ワゴン』だったのですが、
始めは痛々しくて辛くてこのまま読めるのか不安でした。
でもこんなにも温かな作品だったのですね。
とても素敵な出会いをしたと思っています。
これからもっともっと重松さんの作品に触れてみたいと思いました。
でも、立て続けに読むにはちょっと辛いところもあります…。

投稿者 リサ : 2005年8月12日 21:31

この本は読んでいて胸が痛くなりました。
最後はもう涙ボロボロでした(TT)
重松さんの温かさも伝わってきますよね。
いい作品でした♪

投稿者 ゆこリん : 2005年8月13日 07:10

なんか色々なものを訴えかけてくる1冊でした。
もっと大人になってから読むと
また違った良さが味わえるんだろうなぁ。

投稿者 いわっち : 2005年11月 1日 23:06

>いわっちさん
ヾ(@⌒ー⌒@)ノおはよう
読む年代で受け取り方が違うと思います。
いわっちさんは息子の視点、私は親の視点
ですね(*^▽^*)

投稿者 ゆこりん Author Profile Page : 2005年11月 2日 07:43

大切な場所へタイム・スリップできるけど映画のように起こってしまったことは変えることは出来ない。それじゃ行かないほうがマシじゃんと普通は思いますよね。その時家族はどう考え、思い悩んでいたかを知る。そこを知ることが出来たから未来に向かって進んでいく事ができる。またまた、ホロっといきそうになりましたよ。僕の親と僕の子供、もっともっと話しをして分かり合う必要があるなあと思いました。めっちゃ面白かったです。ゆこりんさんに感謝です。

でもねぇ、美代子さんの行為はやっぱ許せねー!

投稿者 Anonymous : 2007年5月 9日 15:06

すんません、↑のなが~いコメ僕です

投稿者 Groovy Catの飼い主 : 2007年5月 9日 15:10

>Groovy Catの飼い主さん
こんにちは~。
確かにもう起こってしまったことは変えることが
できないけれど、未来へ進むための糧となるのなら
それはそれでいいのかな~と思います。
タイムスリップして過去に戻り、変えられないことを
嘆く話はほかにもあるのでぜひ読んでみてください。
浅田次郎さんの「地下鉄(メトロ)に乗って」です。
映画化もされました(*^o^*)
この本も私の五つ星です☆☆☆☆☆

投稿者 ゆこりん Author Profile Page : 2007年5月 9日 18:37